会社員の副業の始め方|経理が教える最初の5ステップ【2026年版】
「副業を始めたいけど、何から手をつければいいかわからない」「会社にバレたら困る」——そんな不安で一歩を踏み出せない会社員の方は多いはずです。
この記事では、数字とお金の管理が本業である経理の視点から、会社員が副業を始めるための5つのステップを順番に解説します。この順番どおりに進めれば、後から「しまった」となるポイントをほぼ潰せます。
ステップ1:就業規則を確認する
最初にやるべきは副業選びではなく、自分の会社の就業規則の確認です。確認するポイントは次の3つです。
- 副業が「禁止」「許可制」「届出制」「自由」のどれか
- 禁止・制限される副業の種類(同業他社での労働、会社の信用を損なう行為など)
- 違反した場合の処分規定
2018年に厚生労働省のモデル就業規則が「原則副業容認」に変わって以降、副業を認める会社は増えていますが、会社ごとのルールが最優先です。許可制なら、面倒でも先に申請しておくのが結局いちばん安全です。
ステップ2:「会社にバレる仕組み」を理解しておく
副業が会社に知られる経路で最も多いのは、うわさ話を除けば住民税です。仕組みはこうです。
- 副業で所得が増えると、翌年の住民税が増える
- 住民税は原則、本業の給与から天引き(特別徴収)される
- 経理・人事担当者が「給与額のわりに住民税が多い」ことに気づく
対策としてよく知られているのが、確定申告のときに副業分の住民税を「自分で納付(普通徴収)」にチェックを入れる方法です。ただし、アルバイトなど給与所得の副業は普通徴収を選べない自治体が多いため、会社にバレたくない人は給与所得型の副業(バイト掛け持ち)を避けるのが基本戦略になります。
ステップ3:副業の種類を決める
副業は大きく分けると次の3タイプです。
| タイプ | 例 | 特徴 |
|---|---|---|
| 時間切り売り型 | アルバイト、フードデリバリー | 即金性は高いが、時給の上限があり給与型はバレやすい |
| スキル販売型 | ライティング、デザイン、記帳代行 | 本業スキルを活かせる。単価が育つ |
| ストック型 | ブログ、動画、デジタルコンテンツ販売 | 軌道に乗るまで時間がかかるが、資産になる |
経理目線でおすすめなのはスキル販売型とストック型の組み合わせです。本業の知識がそのまま商品になり、確定申告で経費計上できる余地も広がります。経理スキルを活かした副業は経理スキルで稼ぐカテゴリーで詳しく扱っています。
ステップ4:お金の記録を初日からつける
ここが経理がいちばん強調したいポイントです。売上と経費の記録は「稼げるようになってから」ではなく初日からつけてください。理由は2つあります。
- 副業所得が年間20万円を超えると確定申告が必要になり、そのとき記録がないと地獄を見る
- 開業届を出して青色申告にする場合、帳簿づけが要件になる
最初は無料の家計簿アプリやスプレッドシートで「日付・内容・金額・売上か経費か」を記録するだけで十分です。20万円ルールの詳細は副業の確定申告「20万円ルール」の記事で解説しています。
ステップ5:小さく始めて、数字で判断する
最初から大きな初期投資(高額な講座、機材一式など)をするのは危険です。初期費用1万円以内・月10時間以内くらいの規模で始めて、3か月続けてみてください。
3か月後に見るべき数字はシンプルです。
- 時給換算:稼いだ金額 ÷ かけた時間。最低賃金を下回っていても、伸び率が右肩上がりなら継続の価値あり
- 利益率:売上に対して経費がかかりすぎていないか
感覚ではなく数字で「続ける・やめる・方向転換」を判断する——これが経理流の副業術です。
まとめ
- 就業規則を確認する(許可制なら申請する)
- 住民税でバレる仕組みを理解し、給与型副業を避ける
- スキル販売型×ストック型を軸に副業を選ぶ
- 売上と経費の記録を初日からつける
- 小さく始めて3か月後に数字で判断する
税金まわりの不安は、仕組みさえわかれば怖くありません。次は「20万円ルール」の記事で、確定申告が必要になるラインを正確に押さえておきましょう。
※本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の税務相談ではありません。具体的な税務判断は税務署または税理士にご確認ください。制度は2026年6月時点の情報に基づきます。